TOO LONG AWAKE(水戸ホーリーホック応援blog)

水戸ホーリーホックの観戦記録などを綴っています。

2020 J2第21節 北九州0-3水戸 素晴らしい(というより凄まじい)

先週土曜日の悔しい逆転負けから中3日で迎えたアウェー連戦。前回記事の最後に「北九州戦は期待感ゼロで迎える必要はない。今季は好不調が試合ごとに入れ替わる荒波のシーズン」と書きましたが、まさかここまで最高潮の波が戻ってくるとは全く予想していませんでした。今季ベストを更新する素晴らしい(というより凄まじい)試合をしてくれました。

文字通り試合開始直後から北九州ゴールに迫り、前半1分でシュート2本、飲水タイムのまでに11本のシュートを放ちました(対する北九州は0本)。もしそのままのペースで打ち続けたらフルタイムで40本超という驚異のペース。そして、押し込んだ展開の中でしっかり先制点を取り切れたことが本当に大きかった。山口の抜群の決定力が生きました。

飲水タイム後は、ワイドに展開する北九州に一転してペースを奪わる展開となりましたが、苦しみながら(クロスバーも味方につけ)無失点で前半を切り抜けられたことが、この試合の分水嶺となりました。後半になっても、ギアを上げた北九州相手に守る時間が続きましたが、今日の水戸はリードを念頭に置いて慌てず粘り強い守備が継続でき、攻撃に転じたときには人数をかけてチーム全体で追加点を取りに行く意識が統一されていました。2点目の村田の得点なんて、SBの岸田がペナルティエリア内まで侵入してクロスを上げ、中には水戸の選手が4枚進入していましたからね。単なる少人数のカウンターではない、分厚い攻撃ができていたと思います。

今日の試合はどの選手も動きが良かったですが、中でも特に鬼気迫る激しいプレーを見せてくれたのは、山口、村田、そして山田だったかなと個人的に感じました。山口はここ最近の不調を吹き飛ばす爆発ぶりで、1G1Aという個人成績はもちろん、90分間献身的に最前線のプレスで奔走していました。試合直後に倒れ込みましたが、本当にそれだけの力を出し切ってくれました。村田は昨季から変貌を遂げた強靭なフィジカルを武器に球際・接触プレーで相手を凌駕していましたし、攻撃時もキープして時間を作るプレーをしたり、効果的な縦パス・横パスを出したりと、チームの出来を支える働きが目立ちました(前半6分のビッグチャンスはワンタッチで流し込んでほしかったですけどね・・・)。山田に関しては、前節3失点目に繋がった無謀な守備を引きずることなく、今節も持ち場のエリアだけでなくピッチ全体を縦横無尽に動き回り、北九州のパスの出どころを抑えることに成功していました。水戸の攻撃展開時にも技術の高さを感じさせるボールの持ち方を見せてくれました。久々に躍動感のあるプレーでした。

3人以外にも、前線で潰れ役になりながらチャンスを演出した中山(得点も奪取)、見事なアシストを見せた平塚(ミドルも魅せた)など、良い選手を挙げたらきりがないですね。破壊力ある北九州攻撃陣を相手に無失点で終えた守備陣も良かったし。前節の悔しさを晴らす会心の試合でした。

この流れで次節に北関東ダービーがやってくるとは、何とも良くできた展開。シーズン半分21試合を終えて連勝も連敗もない水戸。それを破るのは群馬戦以外にないような気がしてきました。いや、本当に今度こそ。

(追記)
奮闘した山口は次節は休ませてあげたいですね。かといって中山、奥田、村田もここ数試合長時間出場している。ピットブルがいるとしてFWであと1人欲しい。深堀が使えるとよいのですが、どうでしょうか。

 

【選手寸評】
松井(5.5) 被シュート数が多く苦しめられたが無失点。
       しっかり時間を使い試合を落ち着ける役割も果たした。
ボニ(6.0) 身体の強さで北九州FWを抑え込む。ビルドアップも落ち着いていた。
住吉(5.5) ボニとともに身体を張り強さ見せる。怪我の具合が心配・・・。
岸田(6.0) 1アシスト。村田とのコンビで敵陣深くまで攻め込んだ。守備も○。
前嶋(5.5) 最近の守備の安定感が素晴らしい。攻撃でも左サイドの押込みに成功。
山田(6.0) 広いエリアをカバー。動き出しが早い守備が効いていた。
平塚(6.0) 貴重な先制点をアシスト。守備では危険なエリアを意識して対応。
村田(6.5) 気迫感じるプレーぶり。フィジカル十分。試合の流れを引寄せる2点目。
奥田(5.5) 際立つプレーはなかったが攻守で任務をしっかり果たした。
山口(7.0) 勝利への意志。裏に抜けるセンス、スピード、足元の技術。素晴らしい。
       献身的な守備も目立ち、最終盤は試合を閉めるプレーも。MOM。
中山(6.0) 最前線で泥臭いポストプレーを繰り返して水戸の攻めに貢献。
       ストライカーらしい3得点目はお見事。
森 (5.5) 運動量豊富に動き回り、北九州の攻勢を押し返す働きを担っていた。
乾 (5.0) 急な出場になるも左SBとして役割果たす。パス回しも落ち着いていた。
木村(5.0) 守備の割合が結果的に多かったが、しっかり対応。
安東(5.0) アンカーとして試合を落ち着けた。
松崎(5.0) パスの受け手になり、時間を有効に使うことに貢献。
秋葉監督(6.0)
4バック採用や村田・山田の起用が当たり、試合を勝利に導いた。
采配も無失点勝利に向けて順当なものだった。