2020 J2第29節 山口１－４水戸 ＦＷ２人とＳＢ２人が好調

昨シーズンまで苦手としていた山口相手にシーズンダブル（しかも両試合とも４得点）は素晴らしいですね。勝利したかった前節ホーム戦で結果が伴わなかった分、今節で選手たちが奮起してくれたということもあるのでしょうか。

今日の目立った選手は、まずＦＷ２人。しっかり休養して今日はエネルギーが充分でしたね。１点目は山田のクロスの質の高さと、中山のマークを一瞬で外す動きの質の高さが重なった見事なゴール。２点目の山口の自陣から独走してのゴールは、ドリブルしながら後方からのＤＦ陣を引き離せるスピードも、シュートタイミングをイメージしたコース取りも圧巻でした。半端ない。

サイドバック２人も存在感ありました。前嶋は今日も好調を維持し、効果的な攻撃参加や落ち着いたパス回しが光りました。外山のスプリントは見ていて気持ちいい。ここぞという場面で必ずオーバーラップしてくれるし、１対１の仕掛けも今日はほとんど勝利していた印象です。

右サイドハーフで起用された山田は微妙なところですね。アシスト場面や惜しいヘッドを含めていくつか良いプレーもありましたが単発な印象で、全体的な動き方はあまり良くなく、効果的にパスを受けることが少なかった印象です。例えば、ボールを貰うために前嶋よりも後ろのポジションまで落ちてきたり、チームとしては右サイドに展開するそのタイミングで真ん中にポジショニングしてきたり。その点、後半投入された松崎のほうが、右サイドからの崩しで良さは出せていたのかなと思いました。

最後に監督の采配ですが、イマイチだった細川をすぐに交代させたり、前掛かりの山口を交わせる展開力ある平野を投入したりと、迅速かつ効果的な判断をされていてとても良かったと思います。深堀＆松崎の交代も当たりましたし。守りに入らず、攻めを貫く姿勢を試合終盤に再確認したことで、試合を楽に進めることができる結果に繋がったと思います。

シーズン残り３分の１を切った初戦を勝利できたことは幸先が良いですね。次は難敵の長崎。プレスの的を絞らせてくれない相手は苦手にしている印象ですが、粘り強く対応できるかどうか。期待しています。

【選手寸評】
牲川（5.5）　危ない場面は少なかった。目立ったミスもなかった。
細川（5.0）　守備の強度はあったが、攻撃の精度（ミスパスなど）で危うさあり。
瀧澤（5.5）　終始落ち着いてプレー。細川との違いはビルドアップのセンス。
前嶋（6.0）　効果的な攻撃参加で惜しいクロスを供給。守備も粘り強く対応。
外山（6.5）　攻め上がりの切れ味十分。左サイドの攻防を終始優勢に進めた。
平塚（5.0）　そこまで悪い出来ではなく、可もなく不可もなくの印象。
木村（5.0）　チームに落ち着きを与える。ただ局面を打開するプレーは少ないか。
山田（5.5）　１アシスト以外にも何度か好機に絡む。周囲との連携不足は気になる。
森　（5.0）　いつもの縦横無尽に動いて顔を出すプレーは今日は控えめ。
山口（6.0）　圧巻のゴールで流れを引き寄せる。
　　　　　　  後半の開始直後、流し込むだけのシュートを何故か外す。
中山（7.0）　２得点とヘニキの退場を誘発して文句なしＭＯＭ。ストライカー。
ボニ（5.5）　後半から投入されて守備に安定感をもたらす。やはり身体が強い。
平野（6.0）　前を向く姿勢、視野の広さ、球離れの良さ、パスセンス。良さ出る。
松崎（5.5）　深堀の得点に繋げるシュート。その後も積極性にゴールを狙う。
深堀（6.0）　ここに来て好調。３得点目はこぼれ球にいち早く反応。
　　　　　　  ４得点目は裏への抜け出しとクロスで貢献。
秋葉監督（6.0）
上にも書いたとおり、迅速で的確な判断で勝利を導いた。